特殊車両通行許可申請を理解するために必要な知識と現状のすべて。

【特殊車両通行許可の標準処理期間】その問題点とシステム不備

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特殊車両通行許可の審査期間は一般的には3週間と言われていますが、実際には3週間でおりることはほとんどありません。また、行政書士のサイトで「最短4日で許可取得!」とかの表記もありますが、それはレアケースですし、4日で許可が下りるにはそれなりの理由があります。

 

特殊車両通行許可の標準処理期間

本当に3週間で降りる許可?

特殊車両通行許可は、一般的にいう審査期間は3週間と言われています。では、どこからこの”3週間”という数字が出てきたのでしょうか?国土交通省関東地方整備局のサイトではこのように表示されています。

 

申請から許可(不許可)までの標準処理期間【国土交通省】

 アイコン チェック許可までの一般的な期間

許可または不許可とされるまでの標準処理期間は、その申請の内容が

1. 申請経路が道路情報便覧に記載の路線で完結している場合
2. 申請車両が超寸法車両および超重量車両でない場合
3. 申請後に、申請経路や諸元などの申請内容の変更がない場合

には、申請書記載の「受付日」から次のとおりとなっています。

・新規申請および変更申請の場合は3週間以内

・更新申請の場合は2週間以内

 

これだとパッと見3週間で許可は下りるんだと思っても仕方ないでしょう。ですが、よくよく見るとその前に1から3の条件があって、これがあまりにもレアケースなのです。

 

許可が3週間でおりる条件

1. 申請経路が道路情報便覧に記載の路線で完結している場合

申請経路のすべてが道路情報便覧に出ている場合はどういう場合かというと、経路のほとんどを国道や有名な県道で完結するというものです。

そもそも運送業の場合は配送先や倉庫は港湾道路やマニアックな市道などに設置されていることも多く、国道だけで完結するなんてほとんどありません。

 

2. 申請車両が超寸法車両および超重量車両でない場合

これは車両制限令違反ということではなく、もっと重かったり大きかったりするものですが、経験上たとえばトラクタ・トレーラベースですとほとんどが個別審査が必要なものになります。

 

3. 申請後に、申請経路や諸元などの申請内容の変更がない場合

これも非常に厳しいパターンですが、全く何の不備もなく申請できればいいのですが、1経路でも行政庁から何かしら変更点を指摘されることはあります。

大手運送会社であれば1つの申請で50経路以上になることもざらですから、全く何の指摘もなく許可が下りるなんてまずありません。

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一つの道路管理事務所で完結することはまれ

一般論として、たとえば一つの国道事務所で完結できるような申請はほとんどありません。たいていは国道や県道、市道などを乗り継いで目的地に到達するのですが、そうなると行政庁は一般的な審査が終わった後(大体3週間程度)に個別協議と言って行政庁同士で確認作業をするのです。

たとえば、これが一つの道路管理事務所のみの判断で完了できるのであれば3週間で許可になるのかもしれませんが、そこから個別協議に入るのでさらに2~3週間かかるのです。

 

許可が早く必要な場合とは?

運送会社などで決まったルートを長い期間通行するのであれば審査期間を予測して申請すればいいのかもしれませんが、建設現場などに工事機械を搬入したり、あるいはスポットではいるオーダーに関しては現在の特車の許可制度では対応できないのが実態でしょう。

本当の意味でスポット対応に法令順守したいのであれば車両制限令の基準内で運送することも(つまり特殊車両は使わない)必要になってきます。

しかし、積載物によってはそれだけで車両制限令を超えてしまったり、不可分なものはどうすればいいのでしょうか?

これにはやはり荷主の理解が最も大きなポイントになりますでしょう。逆に言えば、ここを荷主が理解できないと運送会社は結果的に法令違反を押し付けられ、泣き寝入りすることになるのです。

 

アイコン 目現行の特殊車両通行許可のシステムが実態とそぐわない面があることは、私たち行政書士も、実際に特殊車両通行許可を審査する行政官も認識できています。私たち行政書士であれば意見を求められることもあるのでその際にはきちんと国民の感じる不具合をつたえ、粘り強く理解を求めたいと考えています。

そのうえで、特殊車両通行許可のシステムは、ほかの許可に比べて本格的に稼働してからは日が浅く、いまだに過渡期であることには疑いの余地はないでしょう。

逆に言えば、システムとしてまだ改善の余地があるということです。

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