特殊車両通行許可の手続きの中で、行政庁への手数料はどのような仕組みになっているのかがわかりづらいという話はよく聞きます。
基本的には1経路200円、ということを覚えればいいのですが、それでも例外は多いし、経路によっては手数料がかからないこともあるので注意が必要でしょう。
ここでは、最終的に行政庁へ支払う手数料はどのように決まるのかのポイントをおさえてみましょう。
Contents
いつ、どこに支払うのか?
行政庁といっても原則として申請をした窓口の行政機関に支払うのが原則となります。つまり、国道事務所であれば国、県道事務所であれば県、ということになります。
最終的に許可が決まると手数料の納付書が郵送されてきますが、これを支払わないといつまでたっても許可証はダウンロードできない仕組みになっていますので納付書が郵送されてきたらできる限り早く金融機関で支払いましょう。
手数料の計算の仕方
基本は1経路200円
特殊車両通行許可の手数料は、1経路につき200円が基本となります。ここでおさえておきたいポイントは
この3つを押さえておきましょう。
片道で1経路
まずおさえてもらいたいのが、1経路は片道分だということです。
例えば①の場合は出発地から目的地にいったら行きっぱなし、ということも考えられますが、それはレアケースでしょう。
片道で一番考えやすいのは一般的制限値を超える要素が重さのみで、行きは重さが超過しているので特殊車両になりますが目的地で荷物をおろすと制限値の範囲内に収まるので特殊車両に該当しない、という場合が考えられます。
しかし、実際の運用上はこのようなことはほとんどありませんし、荷物をおろしても逆に目的地で荷物を積むということも考えられますのでほとんどは往復での申請になります。
一つの行政庁で審査が完了する場合は手数料はかからない
次に押さえておきたいのが、この手数料はあくまでも行政庁と行政庁の個別審査が発生した時にかかる手数料だということです。
上の図の場合は、①は行政庁と行政庁の協議が必要です。国道と高速道路、市道はそれぞれ管理している行政庁が違うからです。
②も手数料が発生します。仮に市道がその県の中にあったとしても管理する行政庁が違うと手数料が発生するのです。
しかし、③と④は手数料は発生しません。③は全て同じ県道を通って出発地から目的地まで行くため行政庁同志の協議が必要ないからです。
④も必要ないのですが、実際にはこのような場合はほとんどありません。
トラクタ(ヘッドの数)ごとに手数料はかかる
また、気を付けてもらいたいのが仮にルートが一つで往復で2経路だとしても、そこを通行する車両の数が増えると手数料はそのまま増えてしまうということです。
上のような場合、1ルートですと往復で2経路になりますので1台では400円、2台では800円、3台では1200円ということになります。
1台や2台ではあまり差がないように感じますが、大手の運送会社では10台単位で使うことも珍しくありません。そうなると手数料だけで何十万円にものぼります。車両の使い方によっては手数料を軽減できることもあるので検討することも大事になってきます。